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R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
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この指を伸ばす先-117
2011年03月30日 (水)
「総務課の高瀬です」
「はい。少々お待ち下さい」
 榊原執行役員に面会を、と言いかけたところで低い男の声がその先を遮った。待つと言うほどの時間もなく、開いた自動ドアの向こうに現れた大きな人影に、高瀬は知らず嘆息した。
 重役専用のフロアとは言え、基本的に社内の人間しか出入りできない階層ということもあって、エレベーター前のスペースだけはフリーチェックに近い。しかし半透明の自動ドアの前に立ったところで間違っても黙って開いてはくれず、ドアの前に佇むガードマンに用件のある部屋に取り次いでもらっての入室となる。その際は身分を問わず、廊下で立ったまま待たされる。前もって用件を伝えていない場合はなおさらだ。総務課の主任など執行役員からすれば吹けば飛ぶような存在だろうに、用件さえ聞かずあっさりドアを開けてくれると言うことは、おまえの存在はすでに承知していたと宣言されたものと考えていい。全てを了解の上でヘタな言い訳を聞いてやろうと薄寒いまなざしで待っているのだろうと、高瀬は内心で頭を抱えた。
「こちらへ」
 促されるままに高瀬はフロアに脚を踏み入れた。どうやら噂の切れ者甥っ子殿はなかなかの性格のようだと、まだ見ぬ執行役員の代わりに目の前の大きな背中を睨みつけながら高瀬は廊下を進んだ。会ってくれるだけましだとも思うが、それでもなぶられるために向かうのはいい気がしない。
「マネージャー。高瀬主任がお越しです」
「入れ」
 尊大に返ってきた声に目で入室を促す体躯に頷き返しながら、ちらりとドア横のネームプレートが空白のままなのを確認した。自分に周囲に目を配る余裕が残っていることにわずかな矜持を覚えつつ、高瀬は大きく開かれたドアをくぐった。
「失礼します」
 ドアが閉まる音を背中で聞く高瀬の目に入ったのは、入ってくる者を圧倒するかのような執務机と黒い革張りの椅子、そしてそこに座る人物の目だった。黙って目礼する高瀬に一見穏やかな、けれどゆっくりと腹が冷えて行く視線が投げかけられる。
「総務部の高瀬浩志主任、だったかな? わざわざ済まんな」
「いえ、とんでもない。面会をお許しいただきまして、ありがとうございます」
 深く頭を下げた高瀬の姿に、亮治は達也に目配せした。察した達也が壁に畳み掛けられていたパイプ椅子を軽く持ち上げ、高瀬に近づいた。
「見ての通り、何も揃っていない状況でして。申し訳ありませんが、こちらで」
 慇懃に微笑みながら達也は、急いで組んだ結果、見た目を度外視することになった配線から尾のように長くコードを引いたパソコンと、乱雑に積み重なった書類が散乱する机のあいだを抜け、執務机の真正面に椅子を据えた。

 -つづく-
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