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R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
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この指を伸ばす先-121
2011年04月11日 (月)
 この状況では、家に帰らないまま出社のための身支度をすると言う選択肢しかない。思いがけない難問に不服げに低くうなりつつ、でもあそこならもう開いているかもと、理香は大きく頷いた。
 会社の最寄り駅の構内の地下二階のフロアには、若い女性を主なターゲットとした店が立ち並んでいる。ちょっとしたファッションビルのように、食事、衣類、日用雑貨は当然として、家具類や旅行の案内まで、特別なこだわりさえ振りかざさなければ大概の物は手に入った。理香の場合ならば、ファストファッション店とドラッグストア、あるいはコンビニエンスストアのコスメ売り場程度で充分に用は足りる。給料日はまだ少し先だが、浪費癖のない理香の財布は常に余裕を持っていた。いざとなれば、お守り代わりにと家を出る際に父親に手渡された家族会員のカードもあったが、経済的に自立することを目標として一人暮らしをしている理香は財布から取り出したこともない。
 ――とにかくショーツ。それからパンスト。インナーに安いカットソーを買って、あとは化粧品。試供品で適当なの置いてないかなぁ。
 以前に友人に聞いたことのある、テスター使い放題のコスメブランドが入っていればいいのにと、自分にとって都合のいいことを考えながら、理香は素肌のままくるりとかかとを回した。
「まずはシャワーね」



「段取りは完璧だったのにーっ」
 湯を浴び髪を乾かして三十分、完全な素顔を伏せながらのチェックアウトに十分。駅まで歩き、目的の店で予想以上に安い品物に一人で盛り上がり、ブラとショーツのセットを一組、インナーを二枚余計に買ってしまったところで残り時間は一時間を切った。
 出勤するビジネスマンを横目に、買い物帰りのOLのような大きな紙袋をいくつも抱えて多目的トイレに入り、理香自身は普段の三倍速だと思うほど急いで着替えると、改めてコンビニへ向かった。入り口からすぐに展開されていたコスメコーナーで、一泊用セットの基礎化粧品とファンデーション替わりにもなる下地クリームとアイライナー兼用の黒のペンシルをカゴに入れた。口紅を買うか迷いながら、店頭で無料配布されていた、あまり聞いたことのないブランドの口紅が三色のマーブルチョコのようにセットされた薄いプラスティックのパレットを一つ摘み上げ、これでいいやと頷く。
 必要なものはすべて揃った。これで完璧だった、はずだった。
 ――パフやブラシがないと、お化粧するのがあんなに難しいとは、思わなかったわ。
 閉まりかけたエレベーターにギリギリで駆け込み、うつむいて荒い息を隠しながら、理香は心の中でひとりごちた。

 -つづく-
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