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R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
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この指を伸ばす先-125
2011年05月10日 (火)
「え、あ……は、ぁ……っ?」
「残念。時間切れだ」
 突然取り上げられた手の中のお菓子に呆然とする子どものような表情に短くささやくと、高瀬は目の前の椅子の背を引いた。支えを失って頼りなく揺れる細い身体を押し込めるように座らせてから自身の服の乱れを素早く整え、抜き取ったばかりでまだ熱いしずくを滴らせる指を、内側にティッシュを隠した左手に握りこんで強く拭った。状況が理解できず、苦しげに眉をひそめながらも甘えるように振り仰いでくる理香に、立てた人差し指を軽く唇に押し当てた。荒い息に肩を揺らす理香に明るく片目をつむり、高瀬は声を立てずに笑った。
「おはようございます」
 粘液を含んだティッシュを上着のポケットに滑り込ませると同時にドアが開き、室内に太い声が響いた。びくりと全身を震わせ髪を散らすように振り返る、驚かされた猫のような理香の反応に、これでは取り繕った意味もあまりないなと苦笑しながら、それでも冷静を装って高瀬はゆっくりと顔を上げた。
「おはようございます」
 せめてもと、涙の跡を残したまま荒い息を吐く理香を背に隠し、何事もなかったかのように笑んで見せるが、後ろ手でドアを静かに閉める巨漢のまなざしの底にはちらちらと皮肉げな色が浮かんでいた。どうやらバレているらしい。声が聞こえてしまったのだろうかと、高瀬はそっと肩をすくめた。もっとも、ドアの外までは響いていなかったとしても、快楽の名残を目元ににじませた理香の、熱が伝わってきそうな吐息が聞こえてしまったのならば、何が起こっていたのかを推理するのは難しくない。それなりの経験さえあれば男女を問わず即座に答えられるほど容易だろう。例の件では、おそらくは隠しておきたいことのほとんどはバレていると承知しているが、これからは同僚として毎日顔を合わせることになる元部下との情事までもが周知の事実となることは、できれば避けたい。
 ――と、思っていたんだが。
 状況も考えず悪戯が過ぎたと内心でそっと反省する高瀬に、穏やかなまなざしを向けながら、巨漢は抱えていた書類を差し出した。
「高瀬さん。初日早々ですが、これをお願いします」
「あ、はい」
 理香を背後に隠したまま駆け寄る高瀬に、大学ノートサイズの分厚い紙の束が渡される。ずしりと腰にまで重みがかかってくる予想以上の重みに慌てて両手を添える高瀬に達也が冷ややかに言葉を継いだ。
「急で申し訳ないですが、できるだけ急いで仕上げてください」
「わかりました」
 自分に向けられた簡素な言葉に、溜息をつきたい気分を押し隠して高瀬は頷いた。

 -つづく-
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